イグニス(証券コード:3689)の株情報:ファンダメンタル・決算まとめ
イグニスの2020年9月期 決算短信を読み解くと売上高5,683百万円に対して 経常利益は232百万円の赤字 となっています。2019年9月期 の売上高が5,571百万円、経常利益は867百万円の赤字でしたので、 増収・赤字縮小 となっています。
マッチング、ライブ配信アプリ、ゲームが主な収入源ですが、ゲーム部門は主力タイトルを譲渡したため2020年9月からは収入がほとんどなくなっています。
最も 売上に貢献 しているのが マッチングアプリ部門 です。そしてまだ利益は出ていませんが一番 投資を集中 させているのが ライブ配信アプリ部門 です。
マッチングアプリ だけだと売上高:4,375百万円、営業利益:1,335百万円と 大きな利益 を生み出しており、決算の赤字はライブ配信アプリに対する投資(1,710百万円)が影響していますので、 戦略的な赤字 と考えても良さそうです。これだけの赤字を出してもやろうとしているので勝算があるのでしょう。期待できますね。
マッチングアプリ「with」
6月末の時点で会員が320 万人を突破しており、 前年同期比162% と急成長を続けています。2020年7月にはアプリ内で音声・ビデオ通話が楽しめる「with 通話β版」を実装するなど、 新機能を続々とアップデート しているのも会員が増え続けている要因となっているでしょう。
広告費を数億円レベルで投下しているが、それ以上に利益があり 回収効率はこの1年で1.3~1.6程度 あります。
新型コロナウイルス感染症の影響に関しては、アクティブユーザー数は順調に推移していて、ほとんど影響が無かったようです。
マッチングアプリ部門単体では3Qの売上高30億円、経常利益9億円ということで、 稼ぎ頭の事業 となっています。政府も本格的に少子化対策を検討し始めていますので、マッチングアプリの需要は今後も増えるのではないかと考えられます。
マッチングアプリ事業はコア事業としてイグニスの売上を支え続けるでしょう。
ライブ配信アプリ『INSPIX WORLD』
『初音ミク』VRライブ を9月末に開催し、大きなプロモーションを実施していないにも関わらず 2日間で1万4千人を動員 しました。「スマホでこれだけの演出ができるのか」「感動した」といった声も多く、 参加したユーザーの熱量はすさまじかった ようです。
今回は無料で参加できる形式でしたが投げ銭や有料化など、 今後のビジネスの展開は色々選択肢がありそう です。
イグニスはライブ配信を軸としたエンターテック事業の 投資を加速 させていて、SNS機能の追加や『INSPIX WORLD』を開発中であり、アプリの完成度も高まってくることが期待されます。
他社IPのVRライブも開発中 とのことで、VRライブの標準プラットフォームとなれば、安定した収益を見込めそうです。
イグニスの時価総額は286億と期待感が織り込まれていますが、 初音ミクVRライブの世界展開 も視野に入れており、VRライブ配信の発展が株価に大きく影響を与えそうです。
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