メタップス(6172)

 

株価・決算・ファンダメンタルまとめ@メタップス:最新

株式会社メタップスの株情報

株式会社メタップスの2020年12月期 決算短信を読み解くと売上高8,569百万円に対して 経常利益は460百万円の赤字 となっています。2019年12月期の売上高が13,292百万円、経常利益は2,990百万円の赤字でしたので、減収・赤字縮小という結果に落ち着いています。

減収の原因ですが 暗号通貨事業から撤退 したことによる収入の減少が大きくありました。それとコロナの影響が加わって47億程度の減収となりました。ただこの減収は ポートフォリオの見直し を行った結果で、ファイナンス事業とマーケティング事業に絞ったことで、今後の利益率向上が狙えそうですので、減収はプラスに働く可能性もありそうです。

メタップスの主力事業であるファイナンス事業において、新型コロナウィルスの流行により、決済流通をけん引してきた旅行・ホテル・ウエディング・イベント関連の中止や自粛に伴い、 決済流通額が大きな影響 を受けました。

もう一つの柱である マーケティング事業は好調 だった上に、第2四半期の売上高はコロナの影響が限定的だった第1四半期と同程度を確保しました。また、 6月以降はファイナンス事業も回復基調 にあるということで、今後には期待が持てそうです。ちなみにコロナ以前はファイナンス事業が絶好調だったとのことです。(3Q時の情報)

⇒4Qでは「 会費ペイ 」や給与即時払いサービスである「 CRIA 」の 収益力が向上 しており、 4Qは営業利益の黒字化を達成 し、上り調子であると言えそうです。

日本初のSaaS一元管理ツールという触れ込みで 「メタップスクラウド」 を発表しました。各企業でSaaSの導入が急激に増加していますが、不要な機能の解約忘れなど、 お金と時間のムダとセキュリティリスクを改善 するクラウドサービスとのことです。

正式リリースが2021年春とのことで、すぐには収益になりませんが、中長期的にはこのメタップスクラウドの契約が進むかどうかが今後の株価に大きく影響しそうです。

以下はそれぞれのセグメントごとの情報です。

ファイナンス事業

会費ペイ は塾やパソコン教室、スポーツクラブ、Webサービス、ファンクラブなどを運営する事業者向けの決済プラットフォームで、手数料3.5%のみの支払いで入会申込、決済・入金管理、会員管理など全てワンシステムで完結します。

会費ペイのサービスは順調そのもので、 総加盟店舗数は前年度比3倍取扱高の月平均成長率は38.1% とのことです。今も右肩上がりの業績で将来性も非常に高い事業だと言えそうです。

イベントの申し込み受付から決済までを提供する イベントペイ もシステム利用料が3.5%で初期費用や月額費用が掛からないサービスとなります。小規模事業者にはありがたいサービスですね。

昨今ビデオ会議サービスで最も勢いがあるZoomを使ったオンラインイベントが流行していますが、2020年5月にその Zoomと連携を開始 し、急速に利用者を増やしています。

またイベントペイに近いシステムですが「 チケットペイ 」というサービスも始めており、こちらもZoomと連携し オンライン配信ライブ での導入を加速させています。こちらは販売手数料が5.5%となっています。有料配信や無料配信+投げ銭、有料配信+投げ銭など様々な配信形式に対応しています。(投げ銭はpringとの連携が必要)こちらもアーティストのライブ配信が非常に増えてきているので、利用が進む可能性が高いでしょう。

それ以外にも株式会社セキュアと提携し、 AIを利用した顔認証決済のサービス提供を開始 するなど、先端のITについても開発を進めているようです。

これらのファイナンス事業は一度はコロナによる影響を受けましたが、徐々に回復傾向にあり アフターコロナ という観点からも非常に有望であると言えそうです。

2020年2月18日追記:
給与即時払いサービス「 CRIA(クリア) 」が大手加盟店の獲得など、 事業拡大が加速 しています。

従業員がいつでも給与を受け取ることができるサービスで、CRIA導入により、 企業の求人応募数が増加し、定着率も向上 したという結果も出ているようです。

日本経済新聞が「 政府は今春から企業が給与を銀行口座を介さずに支払えるようにする 」と報じたこともあり、今後のCRIA事業にとって明るい材料となっています。

マーケティング事業

新型コロナウィルスの影響がありながらも、 海外事業は素早い回復 を見せ、国内事業でも ゲームパブリッシングの需要が大きく増加 するなど堅調です。その結果、前年同期と比べておよそ4割増の利益を達成しました。

インターネット広告・データフィード事業を手掛けるmetaps ONEも、 ECを中心に広告出稿が拡大 したこともあり想定以上の収益を達成しました 。「LINEショッピング」のデータフィード連携を開始 したことも好材料でしょう。

中期経営計画「The Road To 2025」

メタップスは2025年に向けて以下を重点項目とする中期経営計画を策定しました。

重点投資:決済を中心とするフィンテック領域への投資
成長戦略:SaaSを中心とするDX支援事業への投資
営業利益30~50億円達成

現在の主力事業であるファイナンス・マーケティング事業に加え、 SaaSを柱とするDX支援事業ストック型収益 の獲得を目指しているようです。このため当初数年は人件費を中心に先行投資を実施するとあるので、将来性を見込んで安い時に株を仕込むのがよさそうです。

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